2017年9月30日土曜日

医者が処方するのは薬ではなく希望

少しでも気持ちがしんどくなると、過食嘔吐が止めれない子。幻聴が頭から離れなくて1日中動けない子。強迫の症状のせいで汚いことが気になって手を洗うことを1日中止めれず手がボロボロになってしまう子。みんなそれぞれの症状があまりにも過酷で辛くて、そこから抜け出せないでいる。そんな時に親はそんな我が子を連れて医療機関を受診する。親子でその症状のせいで憔悴しきった様子。これが児童精神科の臨床の現場です。医者として僕ができることは薬の処方や素晴らしい金言や説法ではありません。医者が処方するのはその人たちがもしかしたら治るかもしれないという希望です。そういう意味では薬も治るかもしれないという希望の役割としての薬を処方するわけです。何の効果もないプラセボの薬でもうつ病の6割の人が改善したというデータがあります。これはもちろんプラセボとして出された小麦粉が効果があったわけではありません。この薬(プラセボ)を飲めば治るかもしれないという希望がそうさせたはずです。あらゆる治療において一番大切なのは希望であると僕は考えています。

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