2017年2月25日土曜日

発達障害の方の純粋さ

どこかの本で読んだ気がしますが、発達障害の人たちの純粋さに、ほっとする瞬間を感じることができるのはその方々に関わる者の特権かもしれません。人の気持ちは複雑だし、人はみんな自分の心に数え切れないほどのガラスの破片が刺さったまま生きています。それでも発達障害の人たちは自分の道を頑なに生きようとしている(もちろん、これがすべて良いとは言いません)。これは人としての純粋さという表現しかできない気がします。本当に失礼ながら、その人のことが心からかわいいなと思います。発達障害の人たちと話をしていると、本来は人間ってこんなにも純粋なんだ、こんなに綺麗な心を持った人と話ができて本当に幸せだなと感謝する時もあります。人は歳を重ねる中で、いろんな傷を受けることになるので自分を守るためにいろんな心の武装をするようになります。その武装をしながらも、それでも純粋に生きようとする人たちに会えることは児童精神科医としての大きな喜びです。

2017年2月19日日曜日

当院の予約システムの見直しについて

当院に通院されるすべての患者様へ(当院の予約システムの見直しについて) いつも当院に通院いただき、ありがとうございます。 開院から3年半が過ぎ、たくさんの患者様に来ていただけていることにスタッフ一同、心から感謝しております。 その中、いろいろな患者様に来ていただくことになり、完全予約制にもかかわらず、事前のご連絡をいただけないキャンセル、当日の直前のキャンセル、大幅な遅刻をされる方がおられました。そのため、予約時間をお守りいただいている患者様には長い待ち時間、待合室での混雑、初診をご希望の患者様には初診予約をお断りせざるをえないなど、たくさんの方々に多大なご迷惑をおかけしております。これも院長である私自身の不手際であったと深く反省しております。 今後はそれらを根本的に見直したいと考えました。ご予約いただいた患者様をできるだけその時間内にきちんと診療させていただき、これまでよりも質の高い診療とサービスを実践するため、以下の『予約のルール』を設けさせていただきました。 ・予約の変更やキャンセルは前日(前日が休診日の場合は直近の診療日)のお昼の12時半までにご連絡ください。それ以降の予約の変更やキャンセル、予約時間に1時間以上遅刻された場合(連絡のあるなしに関わらず)は「連絡なしキャンセル」の扱いになります。「連絡なしキャンセル」が2度あった場合には予約をお受けできないことがあります。ただし、変更、キャンセル、遅刻が患者様ご本人やご家族の体調不良や交通事情による場合にはそれぞれの証明書(当日の医療機関受診の領収書、遅延証明書)をお持ちか、ご家族の不幸などはその限りではありません。 ・当院の再診の診察時間は患者様お一人につき5分から10分間です。 ・カウンセリング、東洋医学に遅刻された場合には、その時間だけ時間は短くなります。 ・これまで行ってきた当院からの予約確認のお電話はいたしません。 この『予約のルール』は2017年2月20日以降にご予約や変更、キャンセルされた患者様から随時お知らせし、同時にそれ以降のご予約や変更、キャンセルについては適用となります。それ以外の患者様については2017年2月20日から同年3月20日までをお知らせの期間とし、それ以降はすべての患者様に適用となります。 通院中の患者様により質の高い診療とサービスを提供するため、院長として苦渋の選択をいたしました。ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。                                                     2017.2.20                                                      宋こどものこころ醫院 院長 宋大光

話を通してみんなと繋がりたい

精神科医として技術を高めたいとか、診療うまくなりたいとかっていうのは本当のところ、自分は何を望んでいるのかなと突き詰めていくと、1つ目は自分のためです。これはまさに自他不二(自分を利することは他人を利することになり、他人を利することは自分を利することになる)です。患者さんのためと言いつつ、それは自分に返ってくることであり、自分のために勉強していると、それが患者さんのためになる。なので、僕は「患者さんのために」とあまり声高々に言うのは好きではありません。それだけ言うと、どうしても嘘くさく見えてしまう。そして2つ目は話を通してみんなと繋がりたいということ。僕は他の人のことをわかってあげたいし、僕自身も誰かにわかってもらいたい。人としての根本的な欲求、みんなと繋がりたいという気持ちからなのだと最近ふと気が付きました。すごく親しい友人と話をしていて、「そうやねん、そうやねん!」って心のそこから繋がった感じがした時の幸福感と言ったら、言葉では表現できないくらい嬉しいものです。これも結局は自分のため、自他不二ですね。そんなことを精神科臨床を通じて一生やっていきたいなと思います。

2017年2月11日土曜日

みんなそれぞれ事情がある

周囲から見ると、どんなに幸せに見えても、どんなに不幸に見えても、どんなにまともに見えても、どんなに変に見えても、みんなそれぞれ事情がある。事情のない人なんていない。精神科臨床をしていると、そう感じざるを得ません。おこがましい気持ちを持ちながら、それぞれの方、ご家族の事情をお聞きして、みなさんが楽になる道を一緒に探るのが精神科医の仕事なのだと思っています。でもその事情はたとえ精神科医だと言っても、そんなに簡単に話せるわけではない。精神科を受診するだけでも難しいと考える方もおられるはずです。それぞれの事情を少しでも楽に話していただくためにはきちんとした技術が必要です。その技術を持たないことは患者さんやそのご家族にこれ以上失礼なことはありません。それだけはあってはいけないので、お話をお聴きする僕たちがその準備を常にすることが大切だと考えています。当たり前のことすぎて、みなさんに笑われてしまうかもしれませんが、ふと思ったので書いてみました。

2017年2月5日日曜日

実るほど頭を垂れる稲穂かな

僕は歌手のさだまさしさんが大好きで、歌を聴きに行くことがあります。さださんのコンサートは歌の素晴らしさだけでなく、笑いや涙を誘ってくれます。特にすごいのが、いつもさださんは1000人はいるだろうと思われる僕たち観客1人1人に握手してくれるのです。本当に感激としか言えない瞬間です。長年ヒット曲を出し続け、その間に人生の辛酸をなめ、コンサートでお客さんにゆっくり深々と頭を下げて、お礼を言われている姿を見ると、いつもこちらの頭が下がります。

さださんほどの大きなものではありませんが、僕も人に楽になってもらったり、その人の気持ちに触れる仕事をしています。実るほど頭を垂れる稲穂かな。改めて、この言葉が心に沁みます。