2016年10月7日金曜日

やり抜く力

勇気付けてくれる本に出会いました。

題名は「やり抜く力」




著者は幼い時に父親から「いいか、お前は天才じゃないんだぞ」という言葉を言われ続けて育ったそうです。そんな著者が「マッカーサー賞」、別名「天才賞」を受賞しました。奇しくもその受賞の理由は人生で何を成し遂げられるかは生まれ持った才能よりもやり抜く力(情熱と粘り強さ)によって決まる可能性が高いというのを科学的に理論的に証明したものでした。それに至る過程とその理論が綴られています。

この本を読みながらいつものように自分に当てはめて考えてみました。僕は精神科医を生業にしているし、それは生きていくためではありますが、実のところ「精神療法がうまくなりたい」という気持ちの方が強いのかもしれません。振り返ってみると精神科医になってからずっと「精神療法がうまくなりたい」その一心だけで来ましたし、今もそれは続いています。ただ、日々の臨床で精神療法をしながら失敗をしたり、自分の無能さに押しつぶされそうになる時があります。そんな中、この本は僕に大きな勇気を与えてくれました。何かを成し遂げることと天賦の才能を持っていることはイコールではない。やり抜く力さえあれば、僕のような凡人でも精神療法がうまくなれる可能性があると思えたのです。

この本は簡単に言えば、「うさぎと亀の話」や「継続は力なり」というのを科学的に証明し、その理論を作り上げたものと説明できるかもしれません。この本がそれを語りかけてくれることで、僕に自信を持たせてくれました。

ただ、大切なのはやり抜く力はどんな内容でも発揮できるわけではないということです。この本の中にもありますが、それは自分にとってかけがえのないことに取り組んでこそ発揮されるものです。ということは自分が本当にしたいことを見つけることが、その後のやり抜く力を発揮できるのかどうかを決定づけるということ。自分が本当にしたいことを早々に見つけられれば幸運だけど、早々に見つかる人なんてほとんどいないでしょう。つまり本当にしたいことを見つけるまでにも「やり抜く力」は必要だということです。逆に自分が本当にしたい事さえ見つかれば、誰にでもやり抜く力は発揮できるという事です。大切なのはしたいことが見つかるまでの「やり抜く力」があるかだけだと僕は考えます。

スティーブ・ジョブスの「成功と失敗の一番の違いは途中で諦めるかどうか」、イチロー選手の「僕は天才ではありません」という言葉通り、世で天才と言われる人たちの中で自分の事を天才だという人を僕は知りません。その人たちは自分が本当にしたいことを見つけて、やり抜く力で努力を継続できたからそこにたどり着いた。そんな気がしてなりません。

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