2015年7月15日水曜日

精神科受診を前にして悩む方々へ

人は本当に辛いことに向き合った時、自分に起こった事実を認めたくない、受け入れられないことがあると思います。我が子が知的障害かもしれない、主人がうつ病かもしれない、母が認知症かもしれない。これらのことを受け入れるだけでも辛いのに、それを家族以外の誰かに語る場所である、治療を受ける場所とされている精神科の門をたたくということはよりその現実に向き合うことになるわけです。それは想像を絶する高い壁です。精神科医である僕は精神科を患者として受診したことはないし、その家族にもなったこともありません。でも自分を卑下しているわけでもありません。ただ一つ言えることは僕は精神科医を生業にしているということ。つまり、精神科の門を一度でも叩いてくれた患者さんが当院に来る前よりも1mmでも楽になること。それが今の僕の目標です。

だから僕は思います。目の前にある辛いことを認めたくはないけど、少しでも楽になりたいな、精神科ってどんなところなんだろうなと思ったその瞬間に、治療への、そして回復への1歩は始まっているのです。少なくともその方が次の2歩目を踏み出そうとするときに邪魔をせず、少しでも楽に前に向かって踏み出せるようお手伝いしていきたいです。

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