2014年6月5日木曜日

障害を持ってる子へも躾を

「この子は知的障害を持ってるから、このくらいは許し上げないとかわいそうなので」と幼いお子さんを自由にさせている親御さんやご家族に出会います。クリニックでの限られた時間でも入ってこられるとき、待合室、診察室、帰られるときの様子から普段の接し方が伝わってきます。触りたい物は何でも触らせる、多少騒いでもそのまま、子どもが歩き回るとそれについていく。

小児科医時代を含めて、今までたくさんの身体障害児、知的障害児にお会いしてきました。診察という生活のごく一部の時間ではありますが、親御さんの気持ちは伝わってきます。他の子たちと同じように遊べなかったり、勉強ができなかったりすると、わが子が不憫に見えて、このくらいは許してあげたいと思う。それはもちろん理解できないわけではありません。

しかし、ここで誤解を恐れず言うならば、障害を持っていることと甘やかすことは違います。

家族が許容する部分と社会が許容する部分には大きな隔たりがあります。家族は許せても、社会では許されないことはたくさんあるでしょう。しかも、その子が大人になった時に、少なくとも親御さんはもういない可能性が高い。その時には何らかの社会的なサービスを他人から受ける可能性が高い。そうなると、子どものころからいろんなことを許されていると、大人になったときにその習慣はそのまま出ます。いつも同じ言葉の繰り返しになりますが、その子が大人になった時に自分の足で立って生きていける子にすることはすべての子どもに必要です。それは障害を持つお子さんもできる限り、本人の能力を伸ばしてあげるという点で同じです。能力を伸ばすということは特殊な能力や勉強の話ではなく、社会で生きていける能力ということです。身体障害や知的障害を持つ人で社会的にしっかり生きておられる方にもたくさんお会いします。障害を持ちながら、気丈にがんばって生きておられる方。その方の思いやりや言葉遣いに自然に頭が下がります。

僕の知る限り、重度の知的障害のお子さんも相手の顔色、周囲の状況を把握して行動していることがほとんどです。つまりこちら側の気持ちや意図を読んでいる。対応で子どもは変わります。

障害を持ってる子にも善悪の区別を教えて、しっかりと躾をしてください。そうすると、近い将来も遠い将来も社会から愛される子になれると思います。





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