2014年6月20日金曜日

大人のADHDについて

児童精神科・心療内科とかかげている僕のクリニックでも、大人のADHDを心配されて受診される方々がどんどん増えてきています。

先日、大人のADHDについて講演する機会をいただきました。その講演の準備をするにあたり、これまで自分が出会って来た患者さんのこと、勉強してきたことをまとめる大きな契機になりました。

物を忘れたり、気が散って仕事に集中ができなかったり。。。

これって、だれでもある程度はあることですよね。でもその中で、どう診断していくのか。実際に医療機関を受診してくれる大人のADHDの方々はそれまでの長年の人生の中でご本人としては何ともいえないやりにくさを感じて、生きて来られています。僕が診察の中でADHDさを感じるのは

「基本的な能力はしっかりありそうでご本人として一生懸命に仕事や家事をしているのに、それでもうまくいかない人」です。

僕が診察の中でADHDを疑ったときに注意していることは以下の3つです。

1.その症状は幼いころからあるのか
2.具体的に症状を確認していく(表面的に聴くと間違えるので)
3.診断を急がない

1つ目は発達障害全般に言えることですが、ある時突然症状が始まることはありません。子どものころから何らか問題や表面化しなくてもやりにくさはあります。2つ目に不注意でも多動でも衝動性でも、どんな場面でどんな状況でその症状があるのかを確認します。基本的に場面が変わっても持続しているはずです。3つ目にこちら側の問題ですが、診断を焦らないことです。患者さんはすぐに診断してほしいという方も多い。その時にこちら側もつられて診断を焦ると表面的なことろだけをみて、間違いのもとです。どの疾患も同じですが、診断はその人の人生において重いものですから、軽はずみなことはしたくありません。なので、僕はいくらADHDの可能性が高いだろうと思っても、確定診断するまでには診察や検査で4-5回くらいは診させていただいてます。

発達障害の患者さんを診療することは他の精神疾患に比べて、より大きなやりがいがあるのではないかと僕は思います。先天的な問題である発達障害の診療を行うことはその人が生まれてから死ぬまでのその人の人生のストーリー全体を診ること。僕ら医療者ができることはその方々の生き方、過ごし方を横で応援することだと感じています。それがうまくできれば患者さんも医療者もハッピーな人生になれそうなので・・・。

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