2013年12月22日日曜日

不登校の子はなぜ1日中ゲームをするのか?

児童精神科外来でダントツ1位を占めながら最も治療困難な不登校という状態。この子たちに共通すること。それは1日中ゲームをしていることです。

僕はこれについてずっと考えてきました。なぜこの子たちは1日中ゲームをしているのか。単にゲームの中毒性で説明がつくのか。その率直な疑問を僕が主治医として担当し、不登校から抜け出して学校に行けるようになった子たちに聞きました。

その答えで多かったのはこの2つ。

・他にすることがなかったんです
・学校のことを考えるのがしんどかったから

この2つの答えは実はつながっています。学校に行っていないことを考えるとしんどいし、空いた時間にすることがない。そのときにゲームという集中できる遊びはその2つの問題を一度に解決してくれるツールなのです。

多くの不登校の子たちは学校に行けていないことについて罪悪感はしっかり感じています。心の底からゲームを楽しんでいる子はいません。

一方で、不登校で1日中ゲームをするわが子を見て、ご両親(特にお父さん)は「学校も行かないくせに1日中ゲームで遊んで、何を考えてるんだ」という言葉が出てきてしまいます。親としては当然の感情でしょう。しかし、僕は思うのです。子どもたちは学校に行けないという現実から離れるためにゲームをしながら自分の心をごまかしながら何とかやり過ごしている。

なので、僕は不登校の子たちにゲームをするなとは言いません。ただ、ゲームをしている気持ちを理解していることを伝え、この居心地の悪い状態から抜け出す方法、つまりどうすれば今の状態から抜け出せるのか、何が学校に行くことを邪魔しているのかについて本人やご両親と模索することを続けるだけです。その原因は精神病、学校の状況、家庭の状況など様々でしょう。不登校の原因の多くはわからないというのはうそです。それはこちらが本人の状態を把握しきれていない証拠です。どこに原因があり、どこに糸口があるのか。時間はかかっても、その糸口を本人や家族と一緒に模索することが僕たちの仕事です。

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