2013年12月2日月曜日

「死にたい」という言葉

外来の中で「死にたい」と訴える方に出会うことは少なくありません。

同じ「死にたい」でも本当に十人十色です。その時に考えることは死にたいという言葉の意図、年齢、そのときの状況、その人の状態からその言葉の意味を想像するわけです。ただ、その中で本当に危ないなと思う方がおられます。

その時の死にたいという言葉はその人が普段は真っ暗な深い海に潜っている状態で、唯一水面の上まで上ってきて呼吸をする瞬間ではないかと考えています。死にたいという言葉を口に出すこと、人に伝えることで少し呼吸をして生き繋ごうとしている。さらにその時だけが自分が生きたいというメッセージを外に出している瞬間。つまり、「死にたい=生きたい」というメッセージなのです。生きたいからわざわざ人の前で死にたいと話すわけです。状態が悪すぎるときは言葉など出ない。うつ病や統合失調症の重症のタイプだと意識もはっきりせず、疎通も取れない状態があります。

僕は「死にたい」と話される方には「この人は心の底では生きたいんだな」と理解して、少なくとも、一旦は否定はしないようにしています。そしてお話を聴いた後に「死なないでくださいね、また待ってますね」と話しています。

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