2013年11月25日月曜日

精神科外来は人生相談?

現在の日本における精神科のイメージは心療内科という言葉の出現、「うつ病はこころの風邪」の宣伝などから僕たちが子どものころからは考えられないくらい一般の人たちに受け入れられることになりました。

そんな中で「となりのうるさい人が困るんです」、「姑さんとの関係をなんとかしたい」、「学校の先生が自分の子を理解してくれないんです」など、時に精神科外来はよろず相談所に代わることがあります。昔なら親や兄弟、知り合いのおじさん、おばさんが相談に乗ってくれたかもしれない内容まで、今の時代は心療内科の戸を叩きます。

僕は精神科医の仕事は困っている人がいるならその人の問題を一緒に考えることだと考えています。

これまた先日、僕の師匠である山上先生に「私たちの診療は人生相談じゃない。あくまで病気の治療であって、診察が人生相談になったら終わり。私たちは病気の治療のプロであって、人生相談のプロじゃない。人生なんて今もわからない。」と言われました。この言葉も僕を混乱させました。確かに僕たち精神科医は占い師でも、人生のプロでもない。でも患者さんは困って精神科医に頼りたくて外来に来られる。

僕はここでいろんなことを思いました。

時代の流れにしたがって患者さんのニーズは変遷しています。昔は精神科に来られる患者さんはいわゆる病気という人たちしか来なかったのかもしれません。でも今は病気かどうかの不安を持たれて来られる人がいるので、病気じゃない人の確率も高い。ただ一つ言えることは僕たちの仕事は患者さんの役に立たないとなんの意味もないということです。そうなってくると患者さんのニーズに対して、自分ができることであれば最善を尽くしたい。山上先生のおっしゃる病気の治療はもちろんメイン、さらに病気かどうかの判断も。決して人生のプロでもなんでもありませんが、人生相談もお答えできる範囲で対応する。なぜなら時にはその人生相談自体が治療になるからです。ただ、最終決定は患者さんにしてもらう。それはもちろん患者さんの人生ですから。

今後も考え方の柔軟性を忘れず、自分自身の考え方を少しずつ構築していきたいと思います。

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