2013年7月24日水曜日

発達障害という言葉

児童精神科の中で発達障害は本当に大きな存在です。外来の中で1,2番目くらいによく出会うものです。

僕は小児科医をしているときに発達障害という言葉に初めて出会いました。小児科、精神科臨床を通して、発達障害の勉強や患者さんにお会いする中でこの「発達障害」という言葉はつくづくよくできている言葉だなと思いました(もちろん、障害という言葉が適切かどうかという部分はあります)。

発達障害はその実年齢にしてはある特定の部分でうまく進んでいない状態です。本当は進むはずなのに、何かに邪魔されているイメージでしょうか。発達障害でよく言われる、3つの特徴、つまり、こだわり(一つのおもちゃでずっと遊んでる)、コミュニケーションの障害(うまく自分の気持ちが話せない)、社会性の障害(回りを見ずに自分中心に動いてしまう、相手の意図がわからない)などは幼い子供であればある程度誰でも持っているものです。こんなことを3,4歳からできてしまうほうが不自然です。つまり誰もが幼いころは持っているわけです。それらが多くの方は年齢が上がるにつれて徐々に薄れていくのに対して、それがある程度のところで発達が停滞している、あるいはその速度が落ちてる状態が発達障害です。

じゃあ、どこからが発達障害なのか。本当によく聞かれる質問です。僕としての答えは同年代の子たちに比べて協調性を保てないくらい大きく遅れているのか、そしてそれによって社会的に問題が生じているのか(人に迷惑をかける、学校に行けないなど)です。この2つを判断の基準にしています。

ただ、ここでお断りしておくと、発達障害はグラデュエーションのようなものです。さっきの3つの特徴の色が濃い方から薄い方までいます。全くない方はほぼいません。なので、判断に迷う方が多いのが現実です。僕は診断に迷うときはその方の特性だけを説明して、診断名を大きく取り上げないようにしています。少なくとも「~障害」と言われてうれしい方はそれほど多くないと思いますので。

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